ISO監査とは?内部監査と外部監査の違い、メリットとデメリットは?

ISO監査とは?内部監査と外部監査の違い、メリットとデメリットは? ISO全般

ISOは、他社との差別化や海外進出のための品質根拠など、現代のビジネスにおいて欠かすことのできない認証規格となっています。

自分がISO規格取得や維持のための品質保証部門に配属され、ISO9001、ISO14001、ISO27001/ISMSといった規格の種類の多さ、マネジメントシステムの複合、その作業量の多さに圧倒されると少し気が滅入りそうになります。

ただISOに対してきちんとした知識で対応していけば、それほど恐れることはないのです。最初にISO認証について調べていくと、「監査」という言葉が頻繁に登場しますが、監査とは一体何を行うことなのでしょう?ISOの監査に登場する「内部監査」「外部監査」とは?監査を行うメリットやデメリットは何なのでしょう?

本記事ではそんなISOの監査の基本から、監査の種類や違い、メリットとデメリット、内部監査の重要性について紹介していきます。

ISO監査とは?

ISOの監査については、各種規格の中において用語が定義されています。代表的なISO規格のマネジメントシステムでの監査の定義は以下のようになっています。

ISO9001(品質マネジメントシステム)
監査基準が満たされている程度を判定するために,客観的証拠を収集し,それを客観的に評価するための,体系的で,独立し,文書化したプロセス

(ISO 9001:2015による)

ISO14001(環境マネジメントシステム)

監査基準が満たされている程度を判定するために,監査証拠を収集し,それを客観的に評価するための,体系的で,独立し,文書化したプロセス

(ISO14001:2015による)

ISO27001/ISMS(情報セキュリテイマネジメントシステム)

監査基準が満たされている程度を判定するために,監査証拠を収集し,それを客観的に評価するための,体系的で,独立し,文書化したプロセス

(ISO27001:2019による)

ISOにおける監査とは、監査により基準が満たされているかを判定するために、証拠収集し客観的に評価するために、体系的でかつ、独立した、文書化するプロセスをいいます。

ほぼ似た表現で定義されていますが、各種規格において少しずつ表現が異なっていることがありますので留意が必要です。

各種ISO規格において監査は重要項目

マネジメントシステムは、作ったらそれでおしまいではなく、確立して維持し、継続的に改善することが求められています。

ISOの監査は、マネジメントシステムにおける問題点を摘出して、是正改善を行い、その結果が反映されているか確認を行うことが求められます。

そのため、会社や組織内に監査を行うチームを作り、自組織で監査を行うことを内部監査といい、継続的に監査を行い是正・対処・改善の反映を進めていく必要があります。

しかし、会社内における内部監査だけではマンネリ化してしまったり、形骸化する可能性も否定できません。それゆえ外部の目から監査を行うことも必要となります。これが外部監査です。

こうした経緯から、ISOの監査において内部監査と外部監査の必要性が出てきます。内部監査及び外部監査は、「どのような種類区分で?誰が行うのか?」が重要になります。

そこで次に、内部監査、外部監査ともに違いやメリット・デメリットをまとめていきます。

内部監査、外部監査の違いとメリット・デメリット

ISOにおける監査については以下の3つに分けられます。

第一者監査とは
内部監査とも呼ばれ、マネジメントシステムを行う組織自身又は代理者(組織が任命した者)により、適合を自ら証明する基礎の活動

第二者監査とは
顧客又は組織に利害関係を持つ者又は代理人により行う監査

第三者監査とは
規制当局又は認証機関といった外部の独立した組織により、マネジメントシステムの適合を確認する監査

内部監査は第一者監査、外部監査は第二者及びに第三者監査と分類ができます。

内部監査(第一者監査)によるメリット・デメリットは下記のようなことが挙げられます。

内部監査(第一者監査)のメリット

  • 同じ組織内のことなので、業務内容とマネジメントシステムへの「適合」について判別しやすい
  • 不具合箇所、是正措置を発見した場合に対処しやすい

内部監査(第一者監査)のデメリット

  • 同じ組織内の人間相手なので、監査がマンネリ化、形骸化する可能性がある
  • 適合の確認をする監査が、単なるアラ探しやミス探しになる可能性がある

第二者監査(外部監査)によるメリット・デメリットは下記です。

第二者監査(外部監査)のメリット

  • 組織外の視点から、組織内では見つけられない部分についての指摘を得ることができる
  • 内部と外部の両社の知見から、より良いマネジメントシステム構築ができる

第二者監査(外部監査)のデメリット

  • 第二者監査は、不適合を指摘するが解決法までは教示してくれない
  • 監査力量が不足している監査者が来た場合、的外れな指摘を受けたり、クレームにつながる可能性がある

第三者監査(外部監査)によるメリット・デメリットは下記です。

第三者監査(外部監査)のメリット

  • ISOに対する深い知識により、より良い指摘や教示を得られる
  • 外部の認証機関の監査により、外部や社会に対する信用を得られる

第三者監査(外部監査)のデメリット

  • 外部組織は必ずしもその組織の業務に精通しているわけではないため説明が必要となる
  • 理解が不足すると「監査のための書類づくり」に陥ることになる

マネジメントシステムへの適合を確認する監査は、どれかひとつに偏っても欠点が出てしまいます。しかし、自社のことを一番よく知るのは担当者なので、内部監査は自らの組織のマネジメントシステムがISOに適合しているのか確認できる一番重要な手法とも言えます。

ISO監査について、種類や監査員の力量などさらに詳細に解説している記事はこちらです。【ISOの監査とは?その種類と監査員の資格や資質について

ISOは内部監査が重要

自身が担当となって、最初にISOのマネジメントシステムの文書を見たときには、「なんて難解な文章なんだ。。」と愕然としてしまうかもしれません。この難解な文書を読み解き、マネジメントシステムを自らの組織や会社に導入することにはかなりの苦労を要することだと思います。

実際にマネジメントシステムを構築して、ISO審査機関により認証を受けるまでも大変ですが、その後も認証を継続するには内部もしくは外部の監査を続けることが必要です。前述のように、認証を継続するには監査により、持続的に改善活動を行っていく必要があるからです。

外部監査(第二者監査)では、解決方法まで教えてくれる業者や取引先はあまり多くありません。なぜなら、他社と自らの組織(会社)とではマネジメントシステムが同じではないのですから。そのため、マネジメントシステムを改善していくには内部監査の重要性が高まります。

その点、自らの組織について最もよく知るのは組織内にいる者であり、改善の手がかりを見つける方法や処置の仕方は内部監査でしか発見できません。ISOの内部監査は、マネジメントシステムを継続的に改善していく重要な手法であり、結果的にISO認証を上手に運用継続していく重要な手段とも言えます。

ISO9001内部監査についての詳細・具体的な進め方については以下の記事をご参考ください。【ISO9001に基づく内部監査実施においてなぜチェックリストが必要か?】【ISO9001に基づく内部監査実施においてなぜチェックリストが必要か?

まとめ(ISO認証を継続させるには)

苦労して監査を行ってISO認証を取得したからには持続させることが重要です。しかしながら、自らの組織の独力だけで持続させることは多くの労力と時間が伴い、またISO規格の改訂がある度に改正作業に対応することが必要にもなります。

そんな時には、ISOコンサルタントや認証機関のサポートを受けることで、大幅に負担を軽減できる方法もあります。外部機関によるマネジメントシステムの理解や教育から、内部監査を行う自社組織内の内部監査員のスキルアップなど、多岐にわたる業務のサポートを受けることができるというメリットもあります。
自社業務に精通した自社の人間が、マネジメントシステムに精通した外部認証機関のサポートを受けることで、お互い知識や経験を活かしてISO認証を運用維持できるので、結果的に自社組織の業務改善やコストダウンにつながったり、社会やお客様からの信頼度のアップにもつながります。

ISOの内部監査の重要性を再度認識したうえで、必要であれば外部コンサルタントや認証機関のサポートを受けて、無理なく会社の業務改善を進めていきましょう!

ISO認証取得支援のコンサルタントの内容、選び方など詳細はこちら。【ISOのコンサル会社がサポートする内容は?コンサルタントを活用してISOを取得・運用する背景

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この記事を書いたライター
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