ISO9001認証継続の問題点-更新のための維持費用やハードルは?

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ISO9001は多くの事業所が認証取得していますが、その認証を維持・継続していくには取得時と同様の活動、努力が必要と言われています。

認証継続のためには、審査機関による1年毎の維持審査と3年目の更新審査をクリアしなくてなりませんし、マンネリ化や形骸化によるISO体制の緩みの引き締めも必要です。

ここではISO9001認証取得後の継続時に立ちはだかるハードルや、対処が必要な問題点などの対策について紹介します。

ISO9001の認証を継続するためのハードルは?

ISO9001の認証を継続するためのハードルの一つが、審査登録機関によって継続的に行なわれる審査をクリアすることです。審査機関は、ISO9001の規格に継続して適合しているかを定期的に審査します。

ISO9001認証の有効期限は3年間で、その間に、登録審査機関による1年毎の維持審査と3年目の更新審査があります。これらの審査を無事通過することが必須の要件になります。

それらの審査を通過するためには、認証審査をパスした時と同じように事業所内のISO体制が盤石なものでなければいけません。しかし、多くの場合ISOへのマンネリや形骸化に陥って従業員達の意識などからISOに対しての緩みが生じていることも少なくありません。

ISOの体制に緩みが生じるということは品質マネジメントシステムの仕組みが不完全であることを意味します。仕組みの見直しや日頃のISO活動の実践、従業員達への教育、有効な内部監査の実施などが、ISO9001認証を継続するための大きな課題であり、ハードルになります。

1年毎の維持審査と3年目の更新審査への対応

認証取得後に1年毎に行なわれる維持審査は、定期審査あるいはサーベイランスと呼ばれるものです。すべての規格項目に対して詳細に審査される認証審査とは違い、維持審査は品質マネジメントシステムが問題なく運営されているかを主要項目の審査で判定します。

マネジメントレビューや内部監査の実施内容、不適合処理や苦情処理などの対応内容、ISO登録マークの使用状況などが維持審査での主な審査項目です。管理責任者や事務局が主に対応する項目なので、自信を持って対応できるようにしましょう。

3年目の更新審査は、認証審査の時と同様に規格の全項目について事業所の広範囲にわたっての審査が行われます。事業所の全部門の品質マネジメントシステムが個別に審査されますので、普段のISO9001への取組みの真価が問われることになります。

日常のISO活動の実践や継続的な改善活動状況、是正処置や内部監査の有効性など、ISOが効果的に機能しているかが問われます。従業員や内部監査員への教育など、管理責任者や事務局がISOをいかに浸透させたかの成果を問われる審査と言っても良いでしょう。

ISO9001の実践、体制強化が重要

ISOの統計(※1)によると日本では2018年時点でISO9001の認証件数は34,335件、68,503サイト数で、数あるISO規格のなかではトップの件数です。そのなかで、日本能率協会の調査(※2)では、10年以上維持・継続している事業所が87.3%にものぼります。

その調査では、ISO9001を運用するうえでの課題として企業は次の3点を上位にあげています。

  1. マンネリ感、形骸化:62.1%
  2. 一般社員の理解促進:60.3%
  3. 内部監査のレベルアップ:51.7%

これらの課題を解決するのには、社員教育や会議、朝礼などを利用してのISOの運用状況についての情報共有化などをベースにして、PDCAサイクルを基本にした継続的改善を実践することが重要になるでしょう。

特にCheck、Actionを強化し、ISOの成果を見える化することが効果的です。内部監査は不適合を探す粗探しではなく、各部門の業務や活動をより効率よく効果的に、より確実な方法に変える問題発見のための活動としたほうが良いでしょう。

教育や内部監査、具体的なISO活動の実践を通してより強い体制構築を図ることが重要です。これらの活動については、外部のコンサルタントなどの知見などを求めることも効果的でしょう。

ISO9001認証継続の維持費用の問題も

日本能率協会の調査では、ISO9001の継続を断念して登録を解除した事業所の解除理由についても調査しています。次の3点が上位にあげられた理由です。

  1. 審査費用が高かったから:47.9%
  2. あまりにも手間が掛かったから:43.8%
  3. 期待した効果が得られなかったから:34.4%

審査機関への費用やISOに関わる社員の工数、経費などを考えると、ISOを放棄しようという考えを持つ経営者も出てくるでしょう。審査機関の費用には認証登録料、文書審査料、実地審査料と審査員の交通費や宿泊費用が含まれます。

事業所の規模によって審査の規模も変わりますが、小規模の事業所でも1回に50~100万円はかかるでしょう。審査機関によっても費用は大きく異なる場合がありますから、審査機関の変更を検討することも管理責任者や事務局の役目でしょう。

費用対効果の点から、期待した効果が得られなかったというような評価にならないように、確実なISOの実践と体制を強化することが重要です。

まとめ

ISO9001の認証を継続するためには、1年毎の維持審査や3年目の更新審査をクリアするとともに、マンネリや形骸化に陥りがちのISO活動を活性化する必要があります。また、ISOを維持するための費用負担もあり、それがもとで認証を放棄する事業所もなかにはあります。

適正な費用対効果での運営のうえで、確実なISOの実践と体制強化がISO9001の認証継続には重要なことです。より効果を高めるために外部のコンサルタントの導入を図るのも良いでしょう。

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この記事を書いたライター
hikaruta

ISO9001:94年版での認証取得に関わって以来、ISO14001や医療機器品質のISO13485の認証取得・運用に深く携わり、ISOに翻弄、鍛えられたビジネスライフを経験。一線を退き、反省なども込めてISOを見つめ直しています。

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