QMS(品質マネジメントシステム)とは?ISOとの関係性も基本から解説

QMS(品質マネジメントシステム)とは?ISOとの関係性も基本から解説 ISO全般

ISO9001取得を目指している企業の担当者ならば、耳にする単語QMS(品質マネジメントシステム)。具体的にどのような意味なのか、初見では理解が難しいかもしれません。

QMSは組織として品質を担保するために重要な考え方です。ISO規格にも登場しますが、特にISO9001で触れている内容はごく一部。QMSはもっと広い考え方だと認識しなければいけません。なぜなら、ISO9001の要求事項だけ守っていても、QMSとしては最低限のレベルしか達成できないからです。

この記事では、QMSについて詳しく解説していきます。

  • QMSとはどのような考え方か
  • ISOシリーズで要求しているQMSの内容

ISO取得に向けて活動をはじめた企業の方から、さらに品質面の仕組みを強固にしたいと考えている方まで役立つ内容です。 はじめて学ぶ方にもわかりやすく基本から解説しているので、ぜひご覧ください。

QMS(品質マネジメントシステム)とは?

QMS

QMSとは、Quality Management Systemの略称です。日本語に訳せば「品質マネジメントシステム」。組織が顧客に対して提供する製品やサービスの品質を担保し、継続的に改善する仕組みを指した言葉です。

ポイントは、品質検査のように製品個別のクオリティチェックをするわけではないところにあります。ここをしっかり理解するために、まずは「マネジメントシステム」の考え方を学びましょう。

マネジメントシステムとは

マネジメントシステムとは、組織で円滑に目標達成するための仕組みを指します。組織を適切に管理してやり方をそろえていくことで、属人的にならずに組織全体として目標達成することが可能です。

会社を始めとする組織には、複数の人が関わります。これらの人たちが別々にそれぞれ行動していては、組織の目標は達成できません。

具体的には下記のような手段で組織を整備する必要があります。

  • 仕事の規定や手順を可視化し全員で遵守する
  • 人数が多い場合は職制を設け代表者を決める
  • 各グループ・役職者の責任と権限を明らかにする

ルールと役割を明確化することで、人が変わると大きくパフォーマンスが変わるというリスクや、お見合いをしてしまう可能性を避けられます。このように、組織全体の目標達成にむけて全体が動けるように体系化した仕組みが、マネジメントシステムです。

QMS(品質マネジメントシステム)とは

QMSとは、「品質」に特化したマネジメントシステムを指します。

なお、品質のよさとは、顧客の期待値と実際の製品とのギャップのこと。期待を超えるほど、ギャップは大きくなるので満足度が高くなりますよね。これが、品質が良い状態です。

つまり、QMSとは、「顧客の満足度をあげるという目標を達成するための組織の仕組み」と言い換えられます。けっして不良品を作らないためのシステムだけを指しているわけではありません。QCD(品質・価格・納期)すべてに対して顧客の期待をこえることが目標です。

たとえば、不良品は0だが納期も価格も他社の3倍になる製品の場合、顧客が満足するとは限りません。「品質」ということばに引っ張られがちですが、QMSは顧客満足度を高める製品・サービスづくりのための仕組みという理解をまずはしておくとよいでしょう。

なお、マネジメントシステムについて更に詳しい説明を知りたい方は、「ISOマネジメントシステムを基本からわかりやすく解説!規格の種類も紹介」を参照ください。

QMSとISOの関係性とは

QMS=ISO?関係性?

ISO9001の取得を目指していれば、ISO9001が「品質マネジメントシステム」に関する規格であると知っている方も多いでしょう。

この名前がついているので、QMS=ISO9001をクリアすることという誤解をしている方もいらっしゃいます。しかし、実際にはISO9001で求めているのはQMSの基礎である一部分だけです。

この章では、QMSとISOの関係性について詳しく解説します。

QMSとISO9001

QMSとISO9001

ISO9001は、品質マネジメントシステムに関する認証制度。QMSを構築し、品質を向上させるため仕組みづくりを目的としているのがISO9001です。ただし、ISO9001で求めているのはQMSの基礎部分だけで、認証を取れたからといってハイレベルというわけではありません。

ISO9001の取得だけでも、文書化や今までなかった仕組みの整備を求められるので、ここがゴールだと勘違いしている方は多いです。しかし、ISO9001はあらゆる業態や組織で活用されるものを想定していることもあり、最低限やるべき要求事項を書いているだけなのです。

したがって、ISO9001はQMSの基本となる最低限を示したものという理解をしておくとよいでしょう。

QMSとISO9004

QMSとISO9004

さらにレベルの高いQMS構築のためのISO規格がISO9004です。これは組織に推奨される内容をまとめている、ガイド規格に当たります。

かなりざっくりとした言い方をすれば、ISO9001がQMS構築のために最低限の要求事項を示した基本編であるのに対し、ISO9004は発展編というイメージです。

実は、QMSが範疇にしているのは、製品・サービスの品質担保にとどまりません。組織の質を高めるためには、方針管理や戦略面に関する仕組みづくりなど、さらに上流のマネジメントシステムを構築することが必要です。

この部分まで触れているのが、ISO9004。特に、2018年に改定されたISO9004の最新版では、組織が持続的に成功するためのマネジメント方針を示しています。品質マネジメントの原則を元にして、持続的成功のための手引を含んでいるのが特徴です。

ISO9004は評価する範囲が広く、方針管理やプロセスマネジメントなど、組織自体の質も評価・改善できるようになっています。ISO9004の方が、品質を継続的に担保し、改善するQMSの考え方をより取り入れたものと言えるでしょう。

まとめ

この記事ではQMS(品質マネジメントシステム)について説明した上で、ISOとの関係性を説明しました。QMSは品質を担保するための仕組みづくりに関する、非常に大切な考え方です。ただし、QMSはISO9001認証を受けることではないので、理解しておきましょう。

ISO9001を基本とした上で、よりよいQMS構築を目指して日々活動することが大切になります。ぜひ、より持続的に成功できる組織づくりを目指して、改善に取り組んでみてください。

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この記事を書いたライター
はらちあき

JIS品質管理責任者。大学時代は品質マネジメントを専門分野として研究活動をおこなう。修士課程在学中にJIS品質管理責任者を取得。卒業後はメーカーに就職し、品質推進部門にて活動する。
現在はライターとして独立し、多分野で執筆中。

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