ISOの要求事項とは?定義から特徴まで徹底解説

ISOの要求事項とは?定義から特徴まで徹底解説 ISO全般

ISO規格について調べていると、よく目にする「要求事項」という言葉。いまいち何を指しているのか理解できず、困っている方もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、ISOで求められている要求事項について基本からていねいに解説しています。

  • 要求事項とはなにか
  • ISOの要求事項の特徴はなにか
  • 具体的にISO規格の要求事項はどのように書かれているのか

以上の内容を取り上げているので、これからISO認証取得を目指している初心者の方は、ぜひ参考にしてください。

ISOにおける要求事項の定義

まずは、ISOについて調べるとたびたび出てくる「要求事項」という言葉の意味を確認しましょう。実は、ISOでいう要求事項は、ただ「求められているもの」というより少し意味が広いのです。

ISO9000によれば、要求事項は「明示されている、通常暗黙のうちに了解されている、又は義務として要求されているニーズ若しくは期待。」と定義されています。もう少し噛み砕けば、要求事項には以下2つのポイントがあると言えるでしょう。

  • ある人や組織に求められていたり期待されていたりするもの
  • 明示されているものもあれば暗黙の了解であるもの、義務もある

具体例で考えてみましょう。たとえば洋服を買うシーンならば、お客さんが明示している要求事項は「Tシャツが1枚ほしい」というものです。しかし、お客さんは口にしてはいませんが、下記のような期待をしているでしょう。

暗黙の了解:破れや汚れがないこと

義務として要求しているもの:検針してあること

このように、要求事項という言葉には具体的に明示されていない要求も含まれるのが特徴です。

すなわち、ISOの取得のためには、規格に書かれている文言を守るだけでは足りません。顧客やステークホルダーなど、周りの人たちが当たり前に期待している内容に応えていくことも重要です。

ISO要求事項の特徴

それでは、ISOで求められる要求事項の特徴をみていきましょう。ISOの取得に向けて準備をする前に、以下の点を頭に入れておかなければいけません。

  • 製品・サービスそのものの検査ではない
  • 手順化・システム構築を求めるものである

具体的に説明していきます。

製品・サービスそのものの検査ではない

ISOの要求事項は、製品やサービスひとつひとつの基準を決めた検査指標ではありません。

規格というと「〇〇g以上であること」というように、具体的な数値を用いて製品をチェックするイメージを持つ人もいるでしょう。しかし、ISOの審査をこのような個別の製品チェックでおこなうと2つの問題が出てきます。

  • 組織全体の保証ができない
  • 審査した後の質の保証ができない

審査時にたまたま取り上げた製品がいいものであったり、サービスをしていた人が良かったりすれば、審査に通ってしまうのです。個別チェックでは、他の製品や従業員は満足できるレベルに達していない可能性が否めません。

また、ISOの監査頻度は年1〜2回です。その間に、いくら規格を満たしていないものを提供していても把握することができません。

個別の検査ではこのような問題が出てくるため、ISOの要求事項は「システム」に着目しています。具体的にどのような内容を求められているのか、さらに掘り下げてみましょう。

ISOの要求事項は手順化・システム構築を求めているもの

ISOの要求事項の内容は、マネジメントシステムの構築を求めるものになっています。全体として求められているのは以下の2点です。

  • 手順や運用方法を明確に定めること
  • PDCAサイクルを回して継続的な改善を図ること

簡単に言えば、組織のルールをしっかりと決め、それを誰にでもわかるようにしましょうという内容です。そして、そのルールは定期的に見直すように求めています。つまり、現在の状態や管理方法そのものよりも、改善していくプロセスを重視しているのが特徴です。

「システム」に着目した要求事項を作ると、たまたま質のいいものが出てきて審査に通る、ということがありません。すべての製品やサービスがルール通りに提供されていれば、常に同等のものが出てくるからです。

さらに、組織で問題が出てきたとき、自分たちで改善できるのも大きなメリットになります。問題の原因を突き止めて、解決できるように仕組みを見直せば良いからです。一方で、個別の製品やサービスだけに着目していると、問題が出てきてもその場限りの対処しかできず、同じトラブルを繰り返すことになります。

このように、ISOの要求事項はマネジメントシステムに着目することで、自ら改善できる強い組織の構築と、認証の質の担保をしているのが特徴です。

なお、マネジメントシステムについてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。【ISOマネジメントシステムを基本からわかりやすく解説!規格の種類も紹介

まとめ

この記事ではISOにおける要求事項の定義と、特徴について解説してきました。

ISOの要求事項はマネジメントシステムの構築と運用をすることで、継続的に改善する仕組みづくりを求めているのが特徴です。また、個別の要求事項に書かれていることだけをただ守るのではなく、暗黙の了解になっている部分もしっかり整えることが求められています。 これらを理解した上で、個別のISO規格の要求事項を確認すると、内容のスムーズな理解につながるでしょう。

関連記事:ISO9001の要求事項とは?規格の一覧とポイントを徹底解説

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この記事を書いたライター
はらちあき

JIS品質管理責任者。大学時代は品質マネジメントを専門分野として研究活動をおこなう。修士課程在学中にJIS品質管理責任者を取得。卒業後はメーカーに就職し、品質推進部門にて活動する。
現在はライターとして独立し、多分野で執筆中。

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