ISOマネジメントシステムを基本からわかりやすく解説!規格の種類も紹介

ISOマネジメントシステムを基本からわかりやすく解説!規格の種類も紹介 ISO全般

ISOについて調べ始めたけれどもそもそも「マネジメントシステムって何?」という疑問を抱く方もいるでしょう。

この記事では、ISO認証取得を検討しはじめた方に向けて

  • マネジメントシステムとはそもそも何か
  • ISOマネジメントシステム認証とはどのようなものか
  • ISOマネジメントシステム規格の種類

を解説しています。基本からわかりやすく説明しているので、ISO取得を悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

マネジメントシステムとは?

マネジメントシステムとは、組織の目標を達成するために管理する制度や仕組みのことを指します。

会社を始めとする組織には、複数の人が関わります。これらの人たちが別々にそれぞれ行動していては、組織の目標は達成できません。組織を適切に管理することが必要です。

特に大規模な組織になると、一人で全員をマネジメントすることはできません。そのため、規定や仕事の手順といったルールを作り、それを全員が守るように整備する必要があります。

さらに人数が増えると役割分担をし始めるため、各グループの代表として部長や課長などの職制が必要です。また、それぞれの責任と権限を明らかにしなければ、仕事でお見合いをしてしまい、うまく目標達成に進めないこともあるでしょう。

このように、組織で円滑に目標達成を目指すためには、業務の標準化と仕組みづくりが必要になります。これらを体系建てたものが、マネジメントシステムです。

マネジメントシステムを構築する意義

組織に属していれば、それぞれ何かしらのルールがあるでしょう。そんななかで、改めてマネジメントシステムを構築する意義は何なのでしょうか。いくつかメリットを見てみましょう。

  • 新入社員など新しい人材も混乱せず業務に入れる
  • 属人的な要素が減る
  • 仕組みを改善することで組織を強化できる

まず、ルールを整備することで、新しく組織に加入した人も混乱せずに業務に入れます。業務範囲や手順が定められていなければ、何をすべきかわからないでしょう。

また、人によりやり方が異なっている場合、人事異動でその人が抜けたらやり方や責任の範囲が全く変わってしまう可能性もあります。これにより組織が機能しなくなるのを防ぐためにも、マネジメントシステムの構築は重要です。

さらに、仕組み化を進めておけば、問題があったときに見直せますが、そもそもルールがなければ改善する土台がありません。今のやり方を見直してよりよい組織づくりをするには、マネジメントシステムを構築して管理の方法を決めておくことが不可欠です。

マネジメントシステムにおけるPDCAサイクルとは

マネジメントシステムの見直しをするときに大切になる考え方が、PDCAサイクルです。これは業務を継続的に改善する一連の流れを指しています。

PDCAサイクルはPlan(計画)、DO(実行)、Check(評価)、Action(改善)の4つのパートから成り立つものです。

課題が見つかったときには、まず目標と課題解決の計画(Plan)を立て、その計画に従って実行(Do)します。そして、実行した結果、課題の解決につながったかを評価(Check)し、効果があるように業務を改善(Action)することで、次の活動につなげます。

このように、PDCAの4つのパートを繰りかえすことで、組織は継続的に改善され、より強固なマネジメントシステムが構築されていくでしょう。PDCAサイクルを回すことはISOでも求められる内容の一つです。

ISOにおけるマネジメントシステム認証とは

ISOでは「要求事項」という基準を満たしたマネジメントシステムを構築している組織に対し認証制度を設けています。つまり、ISOマネジメントシステム認証は組織の仕組みに対する基準です。

それでは、要求事項にはどのような内容が含まれているのでしょうか。また、認証制度はどのような仕組みなのでしょうか。それぞれ解説します。

ISOにおけるマネジメントシステムの要求事項

ISOマネジメントシステムの具体的な要求事項は、それぞれの規格によって異なります。ただし、全体的に求められている内容は以下の2点です。

  • 手順や運用方法を文書化すること
  • PDCAサイクルを回して継続的な改善を図ること

現在の状態や管理方法そのものよりも、改善していくプロセスを重視しているのが特徴です。また、継続的な改善を求められているため、ISOを取得しても活動は続くところも理解しておきましょう。。

ISOマネジメントシステム認証制度の仕組みは?

ISOマネジメントシステムは国際的な認証制度です。日本には、日本適合性認定協会(JAB)と情報マネジメントシステム認定センター(ISMS-AC)という2つの認定機関がトップにあります。

実際にISOの審査をおこなうのは、その2つの認定機関が認めた約50の認証機関です。認証機関はISOマネジメントシステム規格の要求事項に基づき、基準を満たしているかチェックします。そして、審査基準を満たせば、ISOマネジメントシステムの認証を受けられるという仕組みになっています。

認証は一度受ければ終わりではありません。年に1〜2回の定期的な監査と3年に一度の更新があるため、継続的な改善が求められます。

なお、認定期間は世界各国にありそれぞれが相互承認しているので、ISOで受けた認証は国際的に有効です。

ISO認証の仕組み

ISOでマネジメントシステム認証を受ける効果は?3つのメリットを紹介

それでは、ISOからマネジメントシステムの認証を受けることで得られるメリットはどのようなところにあるのでしょうか。

ここでは、代表的な効果を3つ紹介します。

  1. 社会的信用の獲得
  2. 第三者による組織の問題点の発見
  3. 継続的改善のできる強い組織の構築

それぞれ、具体的に解説していきますね。

1. 社会的信頼の獲得

ISOは第三者である認証機関によって審査され、取得できるものです。そのため、外部から認められた組織であるという証明になり、社会的信頼に繋がります。

この効果は、外部への説明責任を果たすことにとどまりません。世間から認められているという証明を得ることで、組織内部の緊張感を高める効果も期待できます。

2. 第三者による組織の問題点の発見

ISOマネジメント規格の取得や継続に向けて審査を受けることで、第三者の目線で組織を評価してもらえます。これにより、組織内では気づけなかった問題点を発見できる可能性があります。

特にISOの審査では、是正処置を求められるのが特徴です。第三者機関が要求事項を満たしているかどうかを審査し、不適合だった場合は原因を除去するための対応をしなければなりません。

審査を受けて対応するだけで、外部から見た問題点の発見と是正が繰り返されるのはメリットと言えるでしょう。

3. 継続的改善のできる強い組織の構築

ISO認証の特徴として、毎年審査があることがあげられます。一度取得してそのままではなく、維持のために定期的にチェックが入るのです。この仕組みのおかげで、継続的に組織の改善をすることができます。

繰り返し改善をすることで組織内の意識も高まり、強い仕組みを持った組織を構築可能です。

マネジメントシステムに関するISO規格の種類は?一覧で紹介

それではISO規格のなかで、マネジメントシステムに関係するものを紹介します。代表的な種類は以下のとおりです。

規格内容
ISO 9001品質マネジメントシステム
ISO 14001環境マネジメントシステム
ISO 22000食品安全マネジメントシステム
ISO 45001労働安全マネジメントシステム
ISO 27001情報セキュリティマネジメントシステム
マネジメントシステムに関するISO規格一覧

このほか、各業界に特化した内容を盛り込んだ、セクター規格と呼ばれる規格も存在します。

上記の規格は業界を問わず汎用的に使える内容になっているため、固有の要素をカバーしきれていません。そのため、ISO 9001をベースに個別の要求事項を盛り込んだ規格を用意しているのです。

まずは、汎用性が高く取得する組織も多い上記5つの規格について理解を深めていきましょう。

ISO 9001(品質マネジメントシステム)

ISO 9001は顧客に品質のよい製品やサービスを提供するための規格です。この規格では、製品やサービスの品質を継続的に改善し、顧客の要求に応える仕組みのある組織を目指しています。

組織として品質のよいモノを提供するためには、作業環境や作業方法のルールを決めることが欠かせません。それぞれの人が独自のやり方をしていたら、品質にバラつきが出るからです。逆に、作業や管理方法を標準化すれば、常に品質の高い製品・サービスを提供できます。

また、万が一不良品ができたり、クレームや事故が発生したりしたときには、原因を調査してやり方を改善する仕組みも必要になります。

このように、製品・サービスそのものではなく、仕組みに着目して品質を担保するのが品質マネジメントシステムの特徴です。ISO 9001では、標準化と継続的な改善により品質を保証する仕組みができているかを評価しています。

品質マネジメントシステムについて詳細は「QMS(品質マネジメントシステム)とは?ISOとの関係性も基本から解説」を参照ください。

ISO 14001(環境マネジメントシステム)

ISO 14001は環境に関するマネジメントシステムの規格です。これは環境保全を目的としており、環境負荷やリスクに配慮して行動し、継続的に改善する仕組みを評価しています。

環境に対する負荷を下げるためには、今影響が大きいものを把握して、その影響を減らすためのアプローチが必要になります。この環境方針を定め、目標達成に向けた取り組みを実施するプロセスを定めているのがISO 14001です。

ISO 22000(食品安全マネジメントシステム)

ISO 22000では食品の安全性を担保し、消費者に安全な食品を届けるための仕組みづくりを目的としています。この規格は、生産から食卓までのすべてのプロセスを対象にしているのが特徴です。

ISO22000は同じく食の安全に関する規格であるHACCPと、ISO9001とをベースに作られています。しかし、HACCPが食品の製造・加工に限定にした規格なのに対し、ISO22000の範囲はそこに留まりません。材料や肥料、食品の運搬、食品を製造するための機械まで対象を広げています。

また、HACCPは自治体によって基準が異なるのに対し、ISO22000は国際標準であることも大きな違いです。

ISO 45001(労働安全マネジメントシステム)

ISO45001は従業員が安全な労働環境で働けるようにすることを目的とした規格です。安全で健康的な職場を提供し、事故の発生を防ぐことだけではなく、従業員のパフォーマンスを向上させることも対象にしています。

ISO45001を取得することで、従業員の満足度向上に加え、社会的信用があがり採用活動が有利になるなどの効果も見込めます。

ISO 27001(情報セキュリティマネジメントシステム)

ISO27001は、情報管理のリスクに対策することで情報漏洩を防ぐとともに、情報を有効活用するための仕組みづくりに関する規格です。この規格では、3つの要件を求められています。

  • 機密性:悪意のある利用や漏洩を防ぐ
  • 完全性:改ざんなどにより情報変更されるのを防ぐ
  • 可用性:必要に応じて情報を参照するためにバックアップなどを準備する

ISO27001の認証を受けることで取引先や顧客からの信頼につながるため、個人情報などを取り扱う組織では取得のメリットが大きいでしょう。

まとめ

この記事ではマネジメントシステムの基礎知識から、ISOの認証まで解説してきました。マネジメントシステムを構築し、改善を繰り返すことで、強い組織づくりにつながります。また、ISO規格は、マネジメントシステム構築のための指針になります。

これからよりレベルアップした組織を作り、社会的な信用も得たいならば、ISOマネジメントシステム規格の認証を目指してみるとよいでしょう。

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この記事を書いたライター
はらちあき

JIS品質管理責任者。大学時代は品質マネジメントを専門分野として研究活動をおこなう。修士課程在学中にJIS品質管理責任者を取得。卒業後はメーカーに就職し、品質推進部門にて活動する。
現在はライターとして独立し、多分野で執筆中。

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