HACCP義務化~施行日はいつから?対象業種や事業者規模の違いや罰則等についても解説

HACCP義務化~施行日はいつから?対象業種や事業者規模の違いや罰則等についても解説 HACCP

国内の多くの食品メーカーがあり、そのほか食品工場や飲食店など食品業界に関わる方にとってはHACCP(ハサップ、Hazard Analysis and Critical Control Pointの略)義務化のニュースは大きな衝撃だったのではないでしょうか?

食品業界に関わるにとっては、安全な食の提供に欠かせないのがHACCPによる衛生管理であり、今回はこのHACCP義務化の背景や施行日、対象とされる事業者について解説した記事を書きました。

HACCPの義務化の背景となった2つの出来事

結論から言いますと、2018年の食品衛生法の改正と、2020年開催予定だった東京オリンピックの開催、という2つの出来事がHACCP義務化のきっかけです。時代が移り変わるにつれて、私たちを取り巻く環境も大きく変わってきており、それに付随する形で食の安全も求められるようになってきました。

出来事① 2018年の食品衛生法の改正がきっかけ

HACCP義務化の1つ目のきっかけは、2018年の食品衛生法の改正でした。食品衛生法改正の背景としては、高齢者や共働き世帯の増加により、「そのまま食べられる食品」の需要が増えたことが大きいです。これらの食品は加熱などの調理・殺菌工程を踏まずに消費されることから、安全であることが大前提です。例えば、生肉など加熱が前提となる食品については、自宅で調理をするために、食べる直前に食中毒などの危害を防ぐことができます。

しかし、そのまま食べる食品はそうはいきません。特に高齢者は免疫力が低いので、加熱などの食中毒の危険性をクリアする機会のない食品については注意が必要です。

この様に安全性がもとめられる食品を、全数検品せずに世の中に提供するシステムがHACCPなのです。

出来事② 2020年東京オリンピックの開催

HACCP義務化のもう一つの背景として2020年に予定されていた東京オリンピックの開催があります。

東京オリンピックでは、選手と大会関係者や世界中の観客を含めると1000万人が来日すると予想されています。気温が高く湿度の高い日本の夏に海外の方々は驚かされることになると思いますが、それ以上に問題なのが真夏の食事提供です。

8月は食品にとって最も食中毒の危険性が高い時期で、日本の食品メーカーはその時期に通常より多くの食品を提供する必要があるのです。

1000万人という大人数に食事を提供するのであれば、食品の大量製造に慣れた大手食品メーカーの生産能力だけでは提供が間に合わず、日本全国の中小企業の協力が不可欠です。

そこで問題となるのが、大手食品企業はHACCPによる衛生管理体制が整っていたとしても、中小企業は整っていないところが多いということです。そのような状況に対応すべく、オリンピック組織委員会では以下の4つを提唱しています。

  • 自主的衛生管理
  • 行政機関との協力
  • 食品防御
  • 法令順守

上記の食品防御の中には「食品提供者にもHACCPによる衛生管理を求める」という記載がされており、2020年6月から導入と言われてはいるものの、実際は準備に既に取り組んでおく必要があります。

HACCP義務化の対象となる業種は?要求されるレベルは?事業者の規模も関係ある?

HACCPが施行されて義務化の対象となるのはどんな業種なのか?

事業者規模も関係があるのかどうか、また自分が当てはまるのかどうか、食品業界にいる方にとって気になるところを次から説明していきましょう。

HACCP義務化の対象となるのは食品提供に関わる全ての事業者

HACCP義務化の対象となる業種は、食品を提供する全ての事業者です。給食などの大量調理施設や食品製造業だけでなく、町の飲食店や食品小売業も対象となります。

HACCP義務化の要求レベルは事業者の規模によって異なる

HACCP義務化に対する要求は、事業者の規模によって要求レベルを変えることになっています。その理由として、大規模な食品事業者であれば潤沢な資金や人材の確保が比較的すぐできてHACCP導入を進めやすいのですが、小規模事業者の場合はそうはいかないからです。資金不足や人手不足などの理由で導入が困難な場合があるため、大規模な食品事業者と同じ要求事項だと立ち行かなくなるのです。

そのため、事業者の規模によって導入する食品衛生管理の方針を、取り扱う食品の種類等によって変えることにしています。ここで言う小規模事業者とは、従業員が50名以下などの少人数で特定の条件を満たした組織になります。

HACCP義務化はいつから?施行日は?

HACCPの義務化については、法律の交付日(平成30年6月13日)から起算して2年以内に施行することとされています。が、施工後さらに1年間の経過措置期間を設けており、結果として3年間程度の準備期間が設けられています。

HACCPの義務化で何が変わるのか?何をすれば良いのか?罰則は?

HACCPの義務化によって、一般衛生管理に加えHACCPに沿った衛生管理の実施を行うことで、具体的にはすべての食品事業者が衛生管理計画を作成することが必要となります。

この衛生管理計画の内容は組織の事業規模により下の2つに区分けされています。

  • HACCPに基づく衛生管理
  • HACCPの考え方を取り入れた衛生管理

例えば個人経営の飲食店であれば、「HACCP制度の考え方を取り入れた衛生管理」を行うことが義務付けられることになります。

具体的には誰から?どのようなチェックをされるのか?

事業者にとって特に気になるのが、合否が明確な認証審査ではなく、表現のあいまいな「HACCPに沿った衛生管理」が誰から?どのようにチェックされるかではないでしょうか?

チェックと確認は保健所によって行われます。

チェックや確認は、営業許可の更新時や通常の定期立ち入り検査等のタイミングに行われます。具体的にはHACCP7原則の考え方に基づいて衛生管理計画の作成や実践がなされているかをチェックされることになります。

衛生管理基準を満たなかった場合の罰則はあるのか?

衛生管理基準に満たなかった場合、罰則があるのか?ここも非常に気になるポイントかと思います。

事業者が衛生管理計画の策定及びその遵守を行わない場合、まずは行政指導が行われます。

それでも事業者が行政指導に従わず、人の健康を損なう恐れがある飲食に適すると認められない食品等を製造した場合には、改善が認められる毎度の間営業の金停止などの行政処分が行われることがあります。

まとめ

HACCPを組織内に浸透させるには時間がかかりますが、安全な食品を提供するにはHACCPを根付かせることが最も近道です。

来年の東京オリンピックというビッグイベントに向けて、是非HACCPに取り組んでみましょう!

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この記事を書いたライター
久坂精一

品質管理として社内の様々な事業部のISO22000、HACCP取得に向けて取り組みをしてきました。
現在は商品開発を担当。
趣味は学生の頃から継続しているマラソンで、2時間30分台が目標です。

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